ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2016.4.10 00:35日々の出来事

TPPで怒る者がいない全権委任の状況


今日は「ゴー宣道場」、追悼だからしんみりやるというのはない。

怒りと笑いで「公論」に徹しよう。

 

政治状況がデタラメで、大衆の劣化も酷い。

TPPは黒塗り文書で、議論もせずに国柄を変えようとしている。

TPP自体が自民党の公約違反なのに、まるで全権委任政府の

ように、国柄破壊を強行している。

 

だが、これに憤る国士はいない。

明治時代なら武士の気概を持つ者たちが、何事かをやらかしたに

違いない。

 

アメリカでさえ、TPPに異議を呈する候補者が大統領選に出て

いるのに、日本の静かなこと、完全に大衆が劣化している。

 

安保法制なら若者がデモをやるが、TPPではうんともすんとも

言わない。

「戦争反対」は分かりやすすぎて、幼稚園児でも言えるが、

TPPで反対デモはやらないのだから、その程度の知能なのだ。

 

安倍政権に全権委任したい自称保守の連中も、デモ一つしない

のだから、何を保守したい連中なのか皆目わからない。

 

ことほど左様に右から左までがニヒリズムに浸っているが、

政府を監視し、国民に檄を飛ばす自由民権運動は、明治以来、

今も続いていると思っておかねばならない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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